路上生活者:34%に知的障害の疑い 東京・池袋で調査

 東京・池袋で臨床心理士らが実施した調査で、路上生活者の34%が知能指数(IQ)70未満だったことが分かった。調査グループによると、70未満は知的機能障害の疑いがあるとされるレベル。路上生活者への別の調査では、約6割がうつ病など精神疾患を抱えている疑いも判明している。調査グループは「どうしたらいいのか分からないまま路上生活を続けている人が大勢いるはず。障害者福祉の観点からの支援が求められる」と訴えている。
元記事 (毎日新聞


残念ながら、刑務所の中も似たような状況だ。人間社会は有史以来この問題と向き合ってきて、大抵は戦争や口減らしで真っ先に減らされていった。現代はそういうワケに行かない。だから、ホコリが壁の隅に溜まっていくように、社会の隅へ隅へと吹き溜まりに追い立てられ、沈殿する。

知的障害や精神疾患は外見からはなかなかわかりにくい。頭痛や腹痛に比べれば本人の自覚症状も少ない。当然、対処方法も自分では分からない。血が出てたり、動けなかったり、そういう人に手を差し伸べるよりもずっと難しい。目に見えない苦しみに共感し、対処することは社会の責任であり、優しさや友愛というものではないか。政治とはそういうところを向くべきだろう。

十分な対処はできていない。もしかしたら十分なものは不要なのかもしれない。でも、調査して、実態を把握できるところまでなら、来た。それだけでも立派な進歩だし、豊かな社会だと思う。

誰かがなんとかできるものではない。みんなでなんとかするしかないんだ。